人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


◆新おとな世代の感覚とは

新おとなという世代感覚は、その世代に属する人が一番感じていると思う。40代のころの仕事感覚とは違う。一線に立っていても、一線を退いても、年齢とは別の圧力を感じる。体力的な衰えもあるだろうし、脳力的な衰えもあるだろう。精神的、心理的な衰えもあるのかもしれない。衰えだけではなく、ますます旺盛になってくる感覚もある。

おそらくはいつまでも高いところに登ろうとするのではなく、頂上が見えてきたからであろうか。それとも限界を感じ、そろそろ下ろうかという考えが出てきたのかもしれない。それは新おとなという世代だけではなく誰にでもある感覚なのかもしれない。モラトリアムともインターバルとも違う感覚である。この「もやっ」とした感覚を引き摺りながら話を進めていこうと思う。


◆新おとな世代の生活感覚

この「もやっ」とした感覚は仕事面よりも生活面で気づくことが多い。とっさに思い出せないことが多くなる。「あれがあれして・・」とか「どこへ置いたかな・・」とか、ど忘れとはその場では思うものの頻繁に起こると自分でも年をとったのかなと、やや自覚する程度ではある。その他にも、歩くのが遅くなったり、思いもしないところにぶつけたりするという身体感覚にも、おやっと思ことが多くなる。

脂っこいものが食べれなくなった、酒の量が少なくなった、食べるとすぐ太る、肌が荒れるなどというのは体調のせいもあるが、新おとな世代に共通する話題になる。他にも集中力が続かない、やる気が出てこないなどもある。更年期と重なるのかもしれないが、頭と体と心が噛み合わなくなるのが新おとな世代の生活感覚である。

◆新おとな世代の仕事感覚

50歳ごろからは仕事のポジションが固定してくる。大きな組織で働く人は、上を目指す人と上を見て働く人に大きく分かれてくる。中小の組織で働く人は、上を目指す人の代わりに横を見る人が多くなってくる。もちろん横を見ずに中小の組織の中での上を見ながら働く人もいる。上を見て働く人に共通するのは、仕事がマンネリ化しているが居心地は悪くないと感じていることだろう。

零細や個人で働いている人は、上や横を見る代わりに先を見ようとする。先を見ようとしても世の中のルールは組織中心の仕事のルールがほとんどなので先はなかなか見えない。新おとな世代の格差はあまり表面には出てこないが、実際には歴然とした格差がある。格差に気づいて気付かないふりをするのもこの世代の特徴である。
 
◆新おとな世代の学び感覚

生活でも仕事でも「もやっ」とした感覚を持ったことがあるなら新おとな世代へ入っていることになる。いやまだ自分は違うと思っても時間の問題である。ようこそ、新おとな世代へ!

さて、「もやっ」とするとこれではいけないと思い、解決する情報を得ようとする。人が何か新しい情報を得ようとするきっかっけは、問題を解決しようとするか、願望を実現しようとするかのどちらかである。問題を解決しようとして情報を得る場合は、まず情報源を探り出すのだが本に頼る人は少数派である。ネットで一般的な知識を得ようとするのも最近の常套手段だ。

親しい友人に相談するのは古典的な方法ではあるが、その親しい友人と疎遠になっているのもこの世代の悲しいところだ。身近な人と世間話をしながら、もしくは親しくはないまでも友人知人と宴席を共にして情報を仕入れるのが一番多いのではないだろうか。学ぶというよりも情報収集であり、そこからどうすべきかという知恵を生む人は少ないように思う。

◆新おとな世代の遊び感覚

遊びというのは仕事でも生活でもない時間帯の過ごし方である。学びは問題解決のために時間を使うことが多いのだが、遊びは夢や願望を実現するために時間を使うことが多い。家族や友人と遊ぶ、一人で趣味を楽しむ、人それぞれ遊びの楽しみ方は違う。遊びがある人は良いのだが、遊びたくて遊んでいない、時間つぶしに遊んでいる人もいる。

新おとな世代は、遊びにもなんだかんだ理由をつけるが、夢や願望を実現するために遊ぶのではなく、なんとなく遊んでいる人が多いと思う。別に時間をどのように使っても他人がとやかく言うことはないのが遊びの時間ではあるのだが、人生後半戦のスタートに位置する新おとな世代の始まりとしてはもったいない。死ぬまで遊べる遊びを見つける最後のチャンスなのかもしれないのに。

◆新おとな世代を読み解く

新おとな世代の感覚というのは、私個人の感覚であり、人それぞれ違うと思う。では「国」は新おとな世代をどのようにみているのだろうか。当たり前のことだが「新おとな世代」という統計資料はない。その代わりに「高齢社会白書」という資料がある。現状の高齢者は65歳以上が対象になるので65歳未満のデータは数少ない。つまり「国」としては50歳から64歳までは50歳未満の社会人と同じように考えているということになる。

生活に直接かかわる地方自治体も、国の資料をもとにして実態に合わせて行政を執り行っていくので国の資料は目を通しておいた方がよい。人口の4人に1人が高齢者と書かれていても、自分の周囲を見渡せば実態と違うのではと思うことがある。ただ国も地方自治体もこのような資料を元にして行政を行う。他にも人口統計や労働白書などもある。新おとな学をこれから進めるうえで、全体論としてこのような統計資料や白書に目を通してみてはいかがだろうか。

(続く) 




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