人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方




人生後半戦はいったい何歳から始まるのでしょうか。

寿命が尽きる年齢の折り返し地点を指すのでしょうか。それとも自分の人生を振り返ってピークの後を後半戦と称するのでしょうか。人それぞれの人生は様々ですから何歳から人生後半戦と決めることはできません。


人生の後半戦がいつからかは自分が死ぬ時しか分からないかもしれません。できれば人生のピークで人生を終えたいと思っている人もいるのではないでしょうか。

天我をして五年の命を保たしめば 真正の画工となるを得(う)べし
『天があと5年の間、命保つことを私に許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たであろう』
葛飾北斎 --- ウィキペディア


◆人生のグラフ

そうはいっても自分の人生は自分で決めなければなりません。過去を振り返り、現在の位置を自覚し、これからの人生をどう送るべきか、そして最終地点を定めて人生に向き合うべきだと思います。

自分の人生をグラフにしてみるとどのようになるでしょうか。もちろん主観でしかないのですが、いろいろなことを考えながらグラフを作るとこれえからの生き方が見えてきます。「お先まっくら」という結果におちいっても、受け止めることは必要です。


◆平均寿命・平均余命

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縦軸に自分の人生に対する到達度・満足度・幸福度をパーセントで表し、横軸を年齢としてグラフ化してみましょう。ゴールは寿命です。寿命には3通りの考え方がります。

平均寿命は0歳の時の平均余命を指します。平成27年の簡易生命表によれば、男性の平均寿命は80.79歳、女性の平均寿命は87.05歳です。(男女差6.26歳)50歳時点での平均余命は男性32.39歳ですので50歳時点での平均寿命は82.39歳になります。同様に50歳時点の女性の平均余命は38.13歳、平均寿命は88.13歳となります。(男女差5.74歳)

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◆健康寿命

平均寿命、平均余命の他に健康寿命があります。健康寿命とは「介護・医療に依存しないで日常的・継続的に生活できる年齢」のことです。平成22年と平成25年の健康寿命の値では、男性は約9歳、女性は約12歳ほど平均寿命より下回る結果となっています。概ね70歳代前半が健康寿命の値となり、これから暫くは大きな変化はないと思われます。

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人間の成長は20歳代でピークを迎えると言われています。その後は個々人の生活状況やトレーニング状況にもよりますが、一般的には年齢が上がるにつれて体力の低下を感じますので、健康寿命に向けて下降線をたどると考えられます。特に体力の低下を感じるのは50歳代から60歳代にかけてと言われます。


◆仕事から考える人生

社会的な活動を仕事として考え、仕事における到達度・満足度・幸福度を考えてみるとどうなるでしょう。仕事は20歳代から始めたとして、定年まで勤めたとします。同じ組織で定年まで勤めあげると何らかの役職に就き、定年退職の前に役職定年を迎えます。

一般的な役職定年は55歳が多いそうです。60歳定年制から65歳までの雇用延長が法律で定められましたが、65歳定年制や定年制の廃止を行うよりも、60歳以降は再雇用制度をとっているところがまだまだ多いようです。

仕事での到達度・満足度・幸福度はどのようにして感じるのでしょうか。組織では役職と収入が上がった時、人事的にも人脈的にも部下や内外の著名人と交流を持てた時だと思います。また組織のトップに立てば、組織自体が成長し社会的にも認められた時かもしれません。ただいずれにせよ定年までの仕事に対する感じ方です。

個人で仕事をしてる場合はまた違ってきます。やはり収入が上がった時は到達度・満足度・幸福度を感じると思います。個人で働いている場合は、社会で認められた時も仕事をしている実感が大きいのではないかと思います。資格を取ったり受賞をしたりした時には仕事に対しても人生に対しても充足感を感じると思います。

転職を行ったり、組織から個人での仕事に変わった人は、収入面と役職や社会的な認知度の時期がずれこむかもしれません。自分のやりたい仕事に就いた個人的な到達度・満足度・幸福度はあっても、収入が下がったり社会的な認知度も低く、最初は苦労や不安が絶えないと思います。そのようなことも含めて人生のグラフを作ると、一本戦ではなく複数の線を書き込むようになると思います。


◆生活面から考えた人生

寿命と健康面、仕事面の次は、生活面です。生活面というのは、仕事がオフィシャルな面だと考えれば、プライベートな面です。結婚や子供の誕生など幸福な面もあれば、離婚や両親の介護など自分を犠牲にしてでも生活を行っていかなければならない時期もあると思います。その他にも、自宅を購入したり、思いもよらぬ事故や災害に遭うかもしれません。

生活面というのは人それぞれ、何が起きてもおかしくないと思います。良い時もあれば悪い時もある、今までの人生を振り返れば山と谷の連続だったかもしれません。年齢からみた一般的な人生のイベントとして、結婚・子供・自宅・介護などを閑雅てみたいと思います。

2015年の結婚(初婚)の平均年齢は男性31.1歳、女性29.4歳となっています。男女共に30歳前後で結婚することが多い傾向になっているようです。そうなると第一子は結婚後の数年が多いと予想されますので、30歳代から40歳代にかけてが子育て期となります。(参考:ガベージニュース

また自宅を購入する年齢も、30歳代から40歳代が多い傾向にあります。収入的には、年収400万円~800万円となっており、最近の住宅融資金利の低下の影響もあるようです。(参考:家を買うなら!

両親の介護は40歳までは少なく50歳代から介護が行うことがわかります。さらに60歳代も70歳代も介護を行う比率は変わらなく、老々介護の現状がわかります。

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◆人生後半戦のグラフ

これまでのことをグラフ化してみると下記のようなグラフを描くことができます。もちろんこれは1つの例にすぎません。ご自分のグラフを描いてみてはいかがでしょうか。自分の年齢より先の将来のことはわかりませんが、予測はできます。むしろ予測しなければ人生後半に向けての不安も出てきますし、実際に直面すると不満となって自分の身に降りかかってきます。

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例のグラフを見てわかるように、50歳までは総合的には右肩上がりのグラフを描くことができます。50歳からは右肩下がりのグラフになります。自分の人生を見直すときに、今までは「頑張ればなんとかなるんじゃないか」という右肩上がりの思考方法を取っていたと思いますが、人生後半戦は「頑張ってもなんともならない」という右肩下がりの思考方法を取らなければならないのです。

これは悲観的に将来を予測するべきだということではありません。何も手を下さなければ、右肩下がりのレールの上に乗ってしまうということです。山に登るときも、頂上に立った後に下山があります。下山までの体力配分という計画を練らなければ、下山時に事故に遭うかもしれません。実際に、登山時より下山時のほうが事故が多いのです。

人生のピークを終えた後の下り道には下り方あります。まずは人生のピークを見つけるためにグラフを書いてみること、下り道はいつごろから始まりその準備はどうするかということを考えてみてはどうでしょうか。人生後半戦の生き方を考えるには人生前半戦の考え方とは異なった考え方が必要です。

人生後半戦を「二度目の人生」という人もいます。二度目も一度目と同じ人生を送るのか、それとも違った人生を送るかは自分次第です。どちら良いという結論を出すのも自分です。ただ違うのは右肩下がりには「終わり」があるのです。

人生の前半戦ではあまり考えなかったであろう「終わり」が人生後半戦には必ずやってくるのです。そのためには「人生後半戦の生き方を考えるには人生前半戦の考え方とは異なった考え方」が必要です。


次回は「50歳過ぎたら死ぬ準備をする」ということについて考えてみたいと思います。「終活」ではありません。終活は「死んだ後」の準備です。「死ぬ前の準備」について考えてみます。
(ニューシニア講座は毎週1回、月4回の更新予定)





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