人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方




前回は「ミニマルビジネスの始め方」について考えてみました。今回は働き方ではなく暮らし方です。ニューシニア世代になると、働く環境も家族の状況も変わり、今の暮らしを始めた頃とは様変わりします。
50歳という節目を過ぎると、これから暮らし方を考える方も多いのではないでしょうか。


◆シンプルライフを始める前に

シンプルライフを始めるには、まず現状の生活のどこを変えるべきかを考えます。さらにその前に1つだけ確認しておきたいことがあります。
「暮らし方と働き方を分けて考えない」ということです。暮らし方はシンプルにしても、働き方がシンプルにできない場合は、シンプルライフを行う範囲が限られてしまします。

最近では特に「ワーク・ライフ・バランス」という考え方を政府が「働き方改革」として行っていることもあり、ワーク(働き方)とライフ(暮らし方)を分けて考えるようになってきています。
時間的なバランスをとることは良いのですが、働き方と暮らし方の考え方をそれぞれ別の考え方で取り組むことは、シンプルライフを行う上で妨げになります。

例えば、「モノを少なく」という考え方でシンプルライフに取り組んでも、仕事場ではモノが溢れているというのでは、1日の中で2つの考え方を切り替えながら過ごすことになります。
仕事場でもシンプルライフを取り入れるか、仕事場は別にして頭を切り替えるかを最初に決めておいたほうが、自分の暮らしの中でシンプルライフを始めやすくなります。

また、家族で暮らしているときも同じです。自分だけがシンプルライフを行おうとしても、家族に押し付けることはできません。
なぜなら家族にも暮らしだけではなく、仕事であったり学校であったりと外での生活があるからです。シンプルライフを始めるには、まずシンプルライフの範囲を決めてから始めましょう。





◆ヒト・モノ・カネ


さて、自分の暮らしの現状を考えてみましょう。一度にすべてのことを考えると混乱の元になりますので、前回のミニマルビジネスと同じ手順で感がてみます。「ヒト・モノ・カネ・情報・時間・場所」と「マインド」です。


「ヒト」というのは、自分がシンプルライフを行うときに巻き込みたい人のことです。先にも書いたように、シンプルライフを行おうと思っても、家族や仕事仲間などの理解と協力を得なければならないこともあります。

「人間関係を断つ」ということではありません。人間関係については情報の項で改めて考えてみたいと思います。シンプルライフを行うために影響のある人を考え、シンプルライフを一緒に行う人の範囲を決めます。


次は「モノ」です。シンプルライフでは、モノは少ないことに越したことはありません。日本のように四季によって気候が変わり生活環境への影響が大きい場合は、どうしても快適に暮らすためにモノが増えてしまいます。また季節ごとのイベントしか使わないモノもあると思います。

一年中使うモノと季節によって使うモノに分けて考えます。一年中使うモノが多い場合は、便利グッズから使っている・いない、必要である・ないに分けて考えてみます。
季節によって使うモノも同じ考え方ですが、こちらは保管の方法を考えて見たほうが良いと思います。その季節になって必要だったとこともありますから。


3つめの「カネ」は主に支出の使い分けです。家計簿をつけることは現状把握に役に立ちますので、必ずつけましょう。飲食費・水道光熱費・貯金などのように分ける他に、支払い方の方法を考ええるとシンプルになります。
できるだけ現金で支払わないようにすることでシンプルになります。私は、電子マネーとプリカを現金代わりにしています。

「カネ」の特徴として「お金を使えばなにかが増える」というジレンマがあります。モノを買えばモノが増えますし、なにかのサービスを頼めば物は増えませんがサービスの利用頻度が増えるのが常です。
お金を使ってモノやサービスを減らすことを考えてみましょう。一番大きなモノ・サービスは、住む家を持ち家にするか賃貸にするかということです。持ち家か賃貸かの続きは別の機会にしたいと思います。

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◆情報・時間・場所

「ヒト・モノ・カネ」の次は「情報・時間・場所」についてです。シンプルライフを考えるときには「モノ」からのアプローチが1番多いように思いますが、「情報・時間・場所」をシンプルに考えることも大切です。


「情報」はありとあらゆるものと関係しています。自分の家にある「紙」はほとんどが情報の塊です。情報をシンプルに考える時は、紙と情報を別にできないかを考えてみます。
例えば、新聞は電子版に変えることはできないか、マニュアルはネットで検索できないか、請求書・領収書・レシートも同じです。保管方法と保存方法を変えることから始まります。

他にも外部からの情報を得るためのテレビ・本・雑誌なども実際には限られた時間しか使っていないモノもあります。ニューシニア世代では大画面テレビで見ている人が多いと思います。また読んだ本や雑誌も棚に並べている人も多いと思います。
次に考える「場所」と「時間」の無駄使いをしていないでしょうか。「情報」はシンプルライフを行うときには見逃しやすい項目です。


「時間」もありとあらゆるものと関係しています。まず自分の生活時間の配分を平日と休日に分けて考えみましょう。仕事時間を除いて1番大きく占めるものから考えていきます。
シンプルライフを行うときの時間の使い方は時間効率を上げることになりがちですが、私の考え方は時間の「余白」を作ることです。つまり時間に余裕を持たせるということです。

1つの時間帯で複数のことを行うマルチタスクではなく、シングルタスクで1つのことを行うのほうがシンプルです。1つのこと行うためには「やること」と「やらないこと」を決めるとよく言われます。
この2つには共通した考え方があります。それは「あきらめる」という考え方です。「あきらめる」とは選別するということであり、この考え方はシンプルライフには欠かせません。


「場所」は生活する上では必ず必要になってきます。広ければよいというものでもありませんし、狭すぎるのは心身の健康上もよくありません。
私は「場所」にも余白という考え方を持っています。床の余白、壁の余白、間取りの余白など、生活する場所に余白を持つようにしています。

私の場合の床の余白というのは、大の字になって寝ても何もぶつかるものがないという広さを部屋の中に作ることです。これは私の場合で人それぞれで考え方も違います。
現状の間取りを考え、イメージすることから始めます。シンプルの基準を自分の体の大きさ、生活動線に沿って考えると場所の考え方が明確になってきます。

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◆マインド


「シンプルライフ」のマインドとは、「なぜシンプルライフを行うのか」ということです。「モノが多いから」というのはマインドではありません。「なぜモノを少なくしたいのか」と同時にそれは「誰のためか」ということを考えるとより明確になってきます。
私は「自分のこれからの生活のため」にシンプルライフを送ることに決めています。つまり「自分のため」です。

「モノを捨てる」というのは過去の整理です。「モノを増やさない」というのは未来のためです。そして「モノを欲しがらない」というのは今の自分への語りかけです。
誰でも、こういう生活をしたいなという理想の生活があります。それがどのようなライフスタイルでもよいのですが、私の場合はシンプルライフでした。つまり「シンプルライフ」のマインドとは理想の生活へのビジョンをどう持つかということです。


理想の生活をするために必要な考え方、それが「マインド」だと私は思っています。ということは、自分が理想とするシンプルライフのビジョンが描けなければシンプルライフは行うことはできません。当たり前のことなのですが、シンプルライフの始め方はこのことが最も重要だと考えています。


次回は「学び方」と「遊び方」を番外編として考えてみたいと思います。
(ニューシニア講座は毎週1回、月4回の更新予定)




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