50代60代が読む本として、小難しい本を読むことに快感を感じることもあるが、読後感は重苦しいものでを感じるときがある。




◆めんどうくさいジジイだ・・

一体この本を読んで何の役に立ったのだろうと思う半面、もう読みたくないという気持ちとは裏腹にさらに小難しい本を積み重ねてしまうのが、頭の固くなった50歳過ぎからはよくあった。

いっそのこと絵本でも見ながら空想の世界に逃げ込もうと思ってみても、またして一体この絵本は何を言いたいのだろうとさえ考えてしまう。

もうどうしようもない、めんどうくさいジジイになってきた。と思いつつ、こっそり読んでいるのが昔懐かしい「地理」の本である。


◆昔は地理がおもしろかった

中学高校時代に学んだ地理は面白かった。当時とは情勢が変わっているので改めて読むと面白い。そもそも地理という科目が好きだった。地理と言うより地図が好きだったのだ。

地図好きが高じて高校までは旅行するのが好きだった。もっぱら鉄道での旅行だったが、時刻表と路線図と地図を見比べて旅行したものだった。

地理を学ぶことができる進学先を探したが、学力と経済力が伴わず、地理は旅行と趣味にとどめておくことにした。地図を片手に山や海にも出かけた。どちらかというと自然地理が好きだったのだ。

オフロードのバイクに乗って、林道や海岸線を走るのが好きだった。大学ではいわゆる文系に進んだので自然地理とは縁がなく、少しは地理的なことが学べると思って国際という名の付くゼミに入ったのだが、洋書を読むだけで精一杯だった。

おかげで英語を読むのことには違和感はなくなった。海外へ行くことも考えたが、大人の事情であきらめた。50歳を過ぎたら好きなことをやろうと思ってみて、ここ数年は地理と名の付くの本を探しては読んでいる。

あんなに好きだった地理も、今ではインターネットで地球規模の3D画像が手に入る。VR技術でまるでその場にいるかのような空気感を味わえる。実際に現地へ行ったときの暑さ寒さ、そして危険な目にも合わなくて済む。その感動が10分の1でもかまわない。


◆ニュースは作られ歴史になる


前置きが長くなった。今、自分が興味があるのは、地理学ではなく地政学に近い。大学の頃から「地理」ではなく「地利」が世界を動かしているのではないかと思っていた。

宗教で考える地政学もあるし、経済で考える地政学もある。どこに主観を置こうが「地理」は変わらない。変わるのは人間の地理に対する考え方だ。有利な地を求めることが人間の性(さが)なのだろう。

宮路秀作先生の「経済は地理から学べ!」はタイトル通り、経済と地理を結び付けた本で、この本で今の世界の動きに伴うニュースがよく分かる。50代60代には中学高校時代の知識をリセットするのには良い本だと思う。

ニュースは事実ではなく作られている。事実の片面だけをニュースとして扱っている。時間が経ち勝敗が決まれば、それが歴史になる。こうして歴史が作られている。

地理は嘘をつかない。人間の考え方次第で地利が生まれ、歴史に変わっていくのだと思う。宮路先生が言っているのではなく、私がそう思っているだけなのだが。




◆◆◆◆◆

読みやすい本なので、是非買って読んだら、まわし読みしていただきたい。というのは、地理は変わらないが、地利は変わるからだ。あと何年か経てば歴史に変わってしまう。旬のうちに読んではどうだろう。

もう一冊、茂木誠先生の「図解 世界史で学べ! 地政学」という本がある。こちらも面白かったので、機会があれば手にとってみてはいかがだろうか。



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