人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方





「孫子の兵法」は戦略の書として知られていますが、今回の「謀攻編」の最初には「戦わずして勝つ」ことが最善の策であり、そのためには「敵を知り己を知る」ことであるとまとめています。人生後半戦で「戦わない」ということはどういうことなのでしょうか。


◆敵とは?己とは?

人生後半戦の「敵」とは未来の自分であり、「己」とは現在の自分として考えてみます。「戦い」とは現在から未来への「働き方・暮らし方」として考えます。「戦わずして勝つ」とは働きもせず、暮らしもせずということではありません。少なくとも暮らしていかなければなりません。

◆戦いとは?

「戦い」と「どのようにして働くか」「どのように暮らしてくか」ということです。「最高の戦い方とは、事前に敵の意図を見破ってこれを封じることである」と書かれています。未来の自分の姿を予測し、理想的な姿になるように現在の自分に働きかけることと考えられます。

◆快適に生きること

同じ項に「戦争は手段であり、目的は政治的意図である。手段は目的を離れて考えることはできない。(戦争論:クラウゼビッツ)」が紹介されています。未来の働き方・暮らし方の中で、年金・介護・終活というのは手段であり、目的は「快適に生きること」と私たちは考えているのではないでしょうか。

◆身の丈に合った戦い方

「味方の兵力を無視して・・(中略)餌食になるばかり」とあります。味方の兵力とは、現在の自分が置かれている状況をわきまえて、戦いの方法すなわち働き方・暮らし方を選ばなければならないということだと思います。身の丈に合った戦い方、働き方・暮らし方から始めるということになると思います。

◆家庭内での干渉はしない

「有能なリーダーより、有能な人材を使いこなすリーダー」についても書かれています。そのまま受け取れば組織のおける働き方にも取れますが、対人関係に役立つ言葉です。人生後半戦の家庭内でもお互いの働き方・暮らし方に干渉せずに任せること、協力することが大事だと考えることができます。

◆勝つための5条件

勝つための5条件として「的確な判断力・兵力に応じた戦い方・組織としてのまとまり・万全の態勢・指揮権に干渉しない」とあります。これらはそれぞれの働き方・暮らし方によって解釈が異なりますが、人生後半戦において「戦わずして勝つ」ための条件だと考えられます。

◆敵を知り己を知る

「謀攻編」の最後に「敵を知り己を知る」について書かれています。「敵を知り己を知れば絶対に負けない、己を知って敵を知らなければ勝敗の確率は五分五分、敵も知らず己も知らなければ必ず敗れる」としています。

◆調査不足・希望的な観測・思い込み

さらに見込み違いが生ずるのは「調査不足・希望的な観測・思い込み」があるからで、主観性・一面性・表面性をおびて物事を見てはいけないとしています。「知ること」の重要性を説き、絶えず勉強が必要であると結んでいます。




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未来の自分の姿を知るには、定年・年金・健康・介護・家族関係・相続など勉強しなけらばならないことがたくさんあります。これらを知ることが「敵を知ること」です。一方で「己を知る」ということは、現在の自分の能力範囲、健康状態、資金調達力、家族関係などを認識することです。

働き方・暮らし方は、自分のおかれている環境によって様々です。これから先、勝つ人もいれば負ける人もいるかもしれません。できれば負けたくない、悪くても引き分けに持ち込みたいと思うでしょう。そのためには、戦い方、つまり常に働き方・暮らし方を学ぶことが肝要なのではないでしょうか。

次回は「人を致して人に致されず」という虚実編に学んでみたいと思います。





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