人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方



「孫子の兵法」は戦略の書です。「人生後半戦」における「敵」とは未来の自分であり、「己」とは現在の自分です。「戦い」とは現在から未来への「働き方・暮らし方」として考えます。今回は「始計編」から学びたいと思います。


◆兵は詭道なり

「孫子の兵法」は「始計編」から始まります。「始計編」には「兵は詭道なり」すなわち「戦争とは、だまし合いである」と本書では解説しています。「戦い」を「働き方・暮らし方」に例えて考えてみようにも、「騙しながら働き、暮らせ」というと考えでは未来が暗いものになってしまいます。

◆騙すのは未来の自分

「孫子の兵法」を人生戦略に置きかえようとしたのですが、いきなりの頭の体操となりました。働き方・暮らし方において騙すのではなく、騙すのは未来の自分であると考え直しました。未来の自分の姿とは自分が予測したものではないかもしれない、ということです。

◆定年後に備えた貯金

例えば、定年後に備えて貯金は2千万〜3千万円必要であるとよく言われます。これは、定年後の平均寿命と平均年金受給額を基準にしています。もし、平均寿命より長かったら、または短かったら異なる結果になるでしょう。寿命はわかりませんが、年金受給額はわかりますのでいくら必要かも個人差が出てきます。
新おとな学

◆未来の自分の姿を予測する

自分が騙すのではなく、相手がが騙すかもしれない、つまり未来の自分の姿は一般的に言われている姿とは異なると考えなければなりません。現在の自分を基準にして、未来の自分の姿を予測しなければならないのです。ではどのように予測すればよいのでしょうか。

◆道・天・地・将・法

「始計編」の最初は戦いを行うにあたって「慎重に対処しなければならない」ということから始まっています。慎重に対処し、勝算を読むカギは「道・天・地・将・法」にあると説いています。
  • 道:大義名分(どのような生き方をするか)
  • 天:タイミング(いつ行うか)
  • 地:環境(周りの状況---地と法は私の解釈)
  • 将:能力(自分の力)
  • 法:組織(力を発揮するためのルール)

◆智・信・人・勇・厳

「将」は将軍、リーダーのことを指しますが、これを自分自身と考えてみます。「将(自分自身)」に必要なことは「智・信・人・勇・厳」であると説いています。
  • 智:先見力(後天的な努力、知識)
  • 信:信頼を得ること(人間関係)
  • 仁:思いやり(許容範囲)
  • 勇:決断力(優柔不断にならない)
  • 厳:厳しい態度(忍耐・実行力)


◆その無備を攻め、その不意に出ず

このような勝算のカギと将の力を以っても「兵は詭道なり」としており、さらに「その無備を攻め、その不意に出ず」としています。この意味は「常識の裏をかき、相手の盲点をつくこと」と本書では解説しています。ここに人生戦略の大きなポイントがあるのではないでしょうか。

◆常識の裏・相手の盲点

世間やマスコミで取り上げられている、また政府が行っている様々な施策は、自分の未来の姿に則しているのだろうかと考えてみることが必要です。裏をかくとは想定された未来ではなく自分で予測した未来であり、盲点をつくとは自分に合った働き方・暮らし方をすることだと考えました。

◆後退する勇気


そして予測した未来と違ってきたときには、「後退する勇気」すなわち考え直すことができるかということになります。「なんとかなる」とつい口にしてしまいがちですが、考え直すことが必要であると本書では説いているように感じます。




◆◆◆◆◆

「兵は詭道なり」を無理やり解釈してしまったかもしれません。ニューシニア世代に必要な考え方は、現実を見る力と未来を見る力を養うことだと思います。

「〇〇力(りょく)」とか「〇〇術」とか言われますが、必要なのは「力」であり、特に相手を見る力(未来の自分を見る力)すなわち「先見力」が必要だと思います。そのためには的確な情報を得て、的確な判断をし、的確な行動を行うことになります。

次回は「正を以って合し、奇を以って勝つ」という兵勢編に学んでみたいと思います。



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