人生後半戦、いろいろなことがある。
心肺停止から蘇生した、こんなことが自分の身に起こるなんて。




心肺停止


カテーテル治療を担当した医師から「心臓が止まった」と聞かされ、心臓が少しくらい止まった、脈を何回か打たなかったのだろうくらいに思ってた。ところが心肺停止ということは、一度死んだということだ。そしてなんらかの方法で蘇生してもらって、生き返ったということだ。

これを聞いて、背中に冷たいものが走った。私の友人が交通事故にあったときに、一度心肺停止状態になり、救急車内で蘇生措置が行われ意識が戻ったものの、再び心肺停止になり、その後脳死状態になって1ヵ月後に息を引き取ったことがあるからだ。

何人かの看護師に聞いてみると、私も救急車内で心肺停止になり、蘇生措置を行ってもらったそうだ。そうだったのか・・・。救急隊の人が大声で叫んでいたのは、当たり前のことだ。目にライトを当てられ瞳孔検査をされたのも思い出してきた。

一体ここは何処?


時間が経つにつれて意識がはっきりしてくると、ICUに居る自分の周りの景色がよく見えてくる。点滴とカテーテルの他に、心電図らしきものがある。足元には「ガッチャン・ガッチャン」と音を立ている機械がある。ときどき心電図や点滴の機械が「ピー・ピー」という音を鳴らす。その度にビビっている自分がいた。

医師と看護師、その後も他のスタッフが入れ替わり立ち替わりやってくる。「緊急連絡先を教えて欲しい」という内容だ。電話番号はすべてスマホの中だ。スマホが使えないとわからないと言うとみな引き下がってくれた。何人に聞かれたかわからない。

ところでここは大学病院なのだろうか?、どうも自分の知っている大学病院と雰囲気が違う。今度看護が来たら聞いてみようと思うだが、いつのまにか眠りに落ちてしまった。夜は「ガッチャン・ピーピー」で眠れたような眠れなかったような・・・、そして一夜が明けた。

大学病院ではなかった


「眠れましたか?」の声で目が覚めた。自分に言われたのではなく、隣りのベッドの人に話しかけていたようだ。自分のところに来た。「おはようございます」と言おうと思ったが声が出ない。またしても口の中が乾燥して声が出なかった。

「みず、みず、、、」と言うと、吸い口で水を持ってきてくれた。口の中に水を含む、、、生き返った気がした。そうこうしているうちに朝食が運ばれてきた。いきなりフルの「高血圧・心臓食」である。食べれるはずもなく、キウイとヨーグルトだけを口に入れてもらった。

介護をしてくれた看護師に、おそるおそる「ここは何処なんですか?」と聞いてみた。大学病院ではなかった。記憶違いだったのだろうか、病院名を聞いても何処にあるのかわからず、頭の中を整理しようとしたが、記憶がないので整理のしようがない。

転送されたらしい


その後、担当医師が診察と経過を伝えに来てくれた。病状は、狭心症のカテーテル治療を行った際に入れたステント部分で閉塞を起こしていたそうだ。詰まっている部分を取り除き、新たに補強のステントを追加したそうだ。

「なにか苦しいとか、具合悪いとかはありませんか」と聞かれたが、特にない。昨日の胸が苦しくなる前の状況となんら変わらない。点滴とカテーテルが取れたら、すぐにでも歩いて帰れるような気持ちだった。

大学病院へはやはり一度行ったらしい。どんな事情があったかはわからないが、そのあと今居る病院に治療の依頼があったそうだ。自宅から大学病院、大学病院から今居る病院、この移動の間に心肺停止が起きたらしい。後で聞いたことを整理すると、2回、計5分くらいの心配停止があったらしい。

蘇生の後がくっきり


心臓も含めて、体の調子は今までと変わらずに調子が良い気がする。ただ左脚以外は固定されているので、体全体が痛い。特に腰の痛さは退院まで続いた。2日めになって、体の清浄をしてもらった。若い女性の看護師の前で身動きできないマグロ状態で真っ裸になっている。何年ぶりだろう。

そのときに左わきのところが赤くなっていることを教えてもらった。自分では見ることができなかったのだが、どうやらAED(自動体外式除細動器)の電気ショックの跡らしい。電極パッドの跡がくっきり残っているらしい。(後日、鏡に映してみると軽い火傷の跡のようになっていた)

やっぱり、心肺停止になったらしい。さらに後日談ではあるが、血管が詰まって心臓の一部に血液が通っていない部分で心室細動を起こしてダメージを受けているらしい。ダメージとは、自力で動かないということだ。ヤバイ状態だったようだ。

緊急連絡先と高額医療費


心臓のダメージの状況がわかってくるにしたがって、どうやらすぐには退院できないということもわかってきた。さらに緊急連絡先について聞かれると、もしかするとまだ生命にかかわる状況なのかもしれないと思ってきた。

そこに、医事課の人がやってきて高額医療費の申請を行いますか、ときたもんだ。まだ書類をかける状態でもないし、印鑑も持ってきていない。では後日にしましょうということで引き下がってくれたが、もしかするとこれから悪化する前に手続きだけはしておくのだろうかと勘繰ってしまった。

入院した翌日から、朝食・昼食・夕食と「高血圧・心臓食」がフルに用意された。ただ、食べれない。お腹も空かない。1割ぐらい口にしただけだ。これがこの世の最後の食事なるのかとも思った。そして夜に、言われた。

「明日、個室に移りますから。」
個室に移るって、そんなに悪いのか、俺???


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