人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


「ライフタイムリデザイン」の第3回は「お金」についてです。お金に関してはファイナンシャルプランナー(FP)という職業がありますので、お金のことだけでしたら専門家に相談することをお勧めします。



お金から考えるライフプランニングとリデザインの違い


ライフプランニング

ライフプラニングとは、現在の自分の年齢から平均余命を越える年齢までを、各年齢に起きるであろうイベント(出来事)と公的機関や自社の調査による平均値を元に推計した資金計画です。

保険会社や金融機関ではネット上でもシミュレーションができます。ただし自社の商品を販売することが目的ですので、個人情報の取り扱いには注意が必要です。このようなシミュレーションはいずれAIによって行われるでしょう。
参考:ライフプランシミュレーション(スルガ銀行)

ファイナンシャルプランナー

お金に関する知識を学ぶにはFPについての本を読むと何を学ばなければならないかがわかります。FPの3級では下記の項目が試験範囲となります。
  • ライフプランニングと資金計画
  • リスク管理
  • 金融資産運用
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続・事業承継
お金について学ぶときは、全体像を把握せずに年金だけ、税金だけと限られた範囲で学ぶのではなく、広く浅い知識を身につけることをお勧めします。資格を取るのではなく知識を得るための学びが必要で、FPに相談した時も理解が早くなります。


お金のリデザインとは

お金の相談はFPにしていただくことにして、お金のリデザインとは人生後半戦の「仕事・生活・健康」との関係をどのように考えるかを意味します。例えば、一般的なライフプランでは年金受給を65歳に合わせ、繰下げ受給や繰上げ受給については考慮されません。

自分の経済状態に合わせて何歳から年金を受給することが適正なのかを判断することがリデザインになるのです。このときに何歳から受給すると得か損かと考えるのではなく、どのように働き、どのように暮らしていくかを総合的に考えなければなりません。




お金は仕事・生活・健康と深い関係がある


お金と仕事

「仕事」には「職業」と「働く」という意味があります。これを「働く」から考えると「仕事」と「お金」に分けて考えることができます。「お金」は「職業」によっても変わります。

これらを「お金」を基準にして考えると、「お金」は「働く」ことで得られますが、「仕事」で得られるとは限りません。「仕事」は「お金」より上位の位置にあり、「仕事」から生まれる「成果・価値」に対して評価がなされ、評価の方法の1つが「お金」です。

お金と生活

「生活」には日々の「暮らし」とライフスタイルとしての「生き方」があります。日々の暮らしに必要な物品を購入するための「消費」という「お金」の使い方と、ライフスタイルに必要な長期的な「お金」の使い方があります。

「仕事」の中の「働き方」が収入に関わるように、「生活」の中の「暮らし方」が支出に関わっています。「暮らし方」に関わる支出は消費であり、ライフスタイルに関わる支出は「生き方」への投資と考えることができます。

健康とお金

「健康」と対比して考えられるのが「病気」です。「病気」は体の機能がなんらかの原因により正常に機能しないことで、最終的に命に関わる症状がある場合を指します。病気には医療による治療が必要な場合と自然治癒で回復する場合があり、医療には「お金」がかかります。

「健康」は「病気」の予防と自然治癒力を高めるという2つの目的があります。自然治癒力は元の状態に戻ることであり、元の状態以上に自然治癒力を高めることもできます。「病気」の予防と自然治癒力を高める方法には「お金」がかかる場合とかからない場合があります。本来は「健康」と「お金」の関係はないはずなのですが、「健康格差」として知られるようになってきました。

本:健康格差 あなたの寿命は社会が決める (講談社現代新書)

人生後半戦のお金に対する考え方を変えるリデザイン


労働力人口を増やしても

人生後半戦になると「働く」ことで収入を得ることが難しくなると考えがちですが、不可能になるということではありません。特にサラリーマン(給与所得者)として働いている人は、定年後の生活資金についての不安を募らせる記事や番組に注目していると思います。

政府も少子高齢社会の対策として、年金の受給年齢をひき上げたり、受給額を減少させてきています。また、働き方改革と称して労働力人口を増やすために、女性の労働力や高齢者の労働力を受け入れるように方向付けをしています。 結果的に財政悪化を改めようというのが狙いです。

働くことで収入を得ても

必ずしも「労働力人口の増加=生産力の増加」となり、「生産力の増加=個人の収入の増加」になるとは限りません。また「個人の収入の増加<個人の支出の増加」となればいくら「お金」があっても不足することになります。

人生後半戦のリデザインを行うためには、もう1つ考えなければならないことがあります。「借金・ローン」などの返済義務が生じている「お金」です。冒頭のライフプランニングでは住宅ローンなどについては考慮されますが、短期的なクレジットの支払いなどは考慮されません。

お金は貨幣という手段でしかない

「お金」は計画がすべてです。計画を立ててもその通りに進むとは限りませんが、計画なしには「お金」を使うことはリスクが大きすぎます。「お金」は支払いの手段である一方で、評価の基準にもなっているということを理解することです。

人生後半戦の「お金」のリデザインを行う時には、収入と支払という現実的な手段である一方で、収入と支払が大きければ評価が高いということにも繋がります。支払が多ければ評価は高くなりますが、収入以上に支払が多くなることが大きくなったときのリスクは説明するまでもないでしょう。




◆◆◆◆◆

貨幣としての「お金」は今後ますます少なくなってくるでしょうし、やがては「数値」だけの存在になってしまうかもしれません。お金は「評価」の手段となり、貨幣を持ち歩くのではなく、評価を証明する「方法」を持ち歩くだけになるでしょう。

人生後半戦の「お金」のリデザインは、自分の「仕事・生活・健康」をどのようにしたいか、どのように評価するかを考えることです。実際の「お金」という手段はなくなることはないので、最初に変えなければならないのは「お金」に対する考え方です。




 


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