人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


人生後半戦の人間関係にを、「家族・知人・その他の人々」に分けて考えてみます。今回は最も身近な「家族」について考えますが、家族がいる・いない、家族が多い・少ない、近くに住んでいる・遠くに住んでいるなどいろいろなパターンが考えられます。


人生後半戦には家族が抱える問題が3つある


人生後半戦の家族問題

家族関係が良好な時はなにも問題は起きませんが、ひとたび崩れるといろいろな問題が生じてきます。50代前後から始まる介護問題、50代まで続いている教育問題、50代以降の離婚・離別から生じる問題もあります。

特に介護問題は介護者としての問題と要介護者としての問題があり、教育・離婚・離別と時期を同じくして起きないという保証はありません。また、相続や継承などの問題も考えておく必要があります。

介護の程度には3段階ある 

「介護」には3段階があります。「介助・介護・看護」の3段階です。「介助」は主に身体的な手助けを意味しますが、「介護」になると身体ばかりではなく認知力の衰えを手助けする必要が出てきます。

「看護」は寝たきりなど身体も認知も手助けが必要になる状態で、病気を患った時にはさらに多くの手助けが必要となります。介護の問題は経済的・時間的・精神的な問題として現れます。

教育問題は主に教育費 

教育の問題は主に教育費という経済的な問題が大きく、50代前後では前述の介護や住宅ローンに加えて、教育ローンや奨学金返済などの経済的負担が大きくなります。

特に大学在学中にかかる費用は大きく、計画的な資金計画を立てて臨まければなりません。返済が家計の大きな負担となることも家族の問題として考えていくことになります。

離婚・離別・相続など

離婚の原因は様々であり、問題は離婚ではなく離婚の原因にあると思います。正確には離婚後の対応として考えるべきでしょう。また不慮の事故や病気による離別が生じると生活自体を変えなければなりません。

親からの相続の問題も生じます。兄弟姉妹、親戚縁者との関係まで波及することもあります。また事業を営んでいる場合は事業継承という問題も生じてきます。




経済的・時間的な問題は解決できるが心情的な問題は


経済的な問題

経済的な問題はお金で解決する問題です。ただし金額によっては解決できない額になるかもしれません。資産と負債を含めた家族の財産状況を把握しておきたいところですが、なかなか思うようにはいきません。

少なくとも自分の財産と負債の状況を万が一の時のために記録しておくことが大切です。万が一の時は自分ではどうしようもなく家族に頼るしかないのですから、心して記録しておきましょう。 

時間的な問題

時間的な問題は特に介護問題で生じます。現在では介護保険を利用して介護を行うことが一般的ですし、介護制度も変わりますので具体的な話はケアマネージャーと相談することになります。ケアマネージャーとの相性もありますので、納得のいく形でお付き合いできるケアマネージャーを選ぶことが必要です。

問題は介護者と要介護者の気持ちを交わす時間です。時間がなくて十分に話し合いができないていないと、後々多大な時間を費やしてしまうことになりますし、また心情的な問題へと変わってしまいます。 

心情的な問題

経済的な問題と時間的な問題は、お金と時間を作ることで解決できる問題です。もちろん簡単なことではありませんが、心情的な問題は後からやってくる問題です。心情的な問題の中でも、様々な問題のために精神的に病んでしまうというメンタルヘルスの問題が大きいでしょう。

また、相続や継承の問題は法律や制度を越えた問題として不安や不信が大きくなってきます。心情的な問題は、問題を抱えている人だけに預けてしまう傾向がありますので注意しなければなりません。

新おとな学_2

家族問題に対してどのようにして対応していけばよいのか


家族との時間を増やす

人生後半戦になったら家族関係も見直してみてはどうでしょうか。改まって見直すと言ってもなかなか話しづらいものです。時間をかけて話すためには、家族で居る時間を増やすことから始め、介護・教育・離別・相続などについて話をしておく必要があります。

核心については当事者同士だけで決められない問題もありますので、どのように話を進めるかから決めていかなければなりません。家族と話す時間を作ることから始めてみてはどうでしょうか。

経済的な問題は記録する

お金の話を話すのは気が引けます。借金よりも話しづらいのが自分の資産についてです。貯金がいくらあるかどうか、債券がいくらあるかどうかなど、高額になればなるほど話しづらくなります。金額にもよりますが、例えば100万円以上の資産と負債については書き出すなどの記録をしておくべきです。

相続や継承についても法律に則り、希望があれば記録を残しておくべきです。遺書を書くということではありません。認知症を患ってからでは自分の意志を正確に伝えることができなくなるからです。これは自分ばかりではなく自分の両親についても言えることです。

心情的な問題が生じたと思ったら

今では「鬱(うつ)」という言葉はよく知られるようになりました。少しだけ落ち込んでいても「うつ」と使うこともあると思います。メンタルヘルスは人生後半戦だけに関わる問題ではありませんので一般的なことしか書けませんが、自分ひとりで抱え込んでしまう傾向がある人は注意しなければなりません。

「孤独」とは自分ひとりになることですが「孤立」とは違います。「孤独」になっても誰かに話す、誰かが話しかけることで問題が明るみに出ます。「孤立」は話す人も、話しかける人もいなくなることです。この違いを理解した上で、心情的な問題の解決方法を見つけなければなりません。




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基本的に家族関係は家族愛という愛情で結ばれています。家族愛がない家族ほど問題が起きた時に対応ができません。かといって愛情さえあればよいかというと、家族愛だけでは現実的な問題に対応できません。

大家族の時代から核家族の時代へと変化し、夫婦二人の家族からひとり暮らしというように家族形態は変化してきました。ところが法律や制度、社会習慣は大家族の時代と大きくは変化していません。家族の形態が集合型から分散型に変わり、家族のつながり方も変わってきているのです。

人生後半戦になると三世代で考えることが多く、これを人口ピラミッドに照らし合わせると、過去の考え方が現在のファネル型(漏斗型)の人口構成には合わないのです。家族関係を始め世代間を理解するには、それぞれの年代の考え方を理解して未来に向かわなければなりません。

家族の形は社会や世間が作るものではなく、自分たちが作ると考えるべきだと思います。いかがでしょうか。





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