人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


前回に引き続き、人間関係を「家族・知人・その他の人々」に分けて考えています。今回は「その他の人々」について考えてみます。「その他の人々」は言いかえれば「家族・知人」以外の人なのですが、どのように関係しているでしょうか。


社会とのつながりをどのようにして意識するか


社会の一員として

この世に生まれてた時から人間は社会の一部となります。他の動物とは区別して「人間」という集団社会を構成しているときによく使われるのが「社会の一員」です。どのような集団に属しているかは、その時その時で使い分けられ、誰もが同じ「社会」という意味では使っていません。

社会科という科目

現在の小学校指導要領では「社会科」という科目は小学校3年生から履修科目となります。私たちが「社会」を意識するのは小学校の義務教育であり、次に意識するのが「社会人」という言葉です。「社会」とは家庭生活以外の広い範囲を表しています。つまり「社会」には「家族・知人」以外の人が大勢いて、その中で暮らしていくことを学ぶわけです。

社会との交流

「その他の人々=社会」とのつながりは、仕事や日常生活でつながっています。またお金を媒体として経済社会としてのつながりもあります。社会とのつながりは「社会活動」と表現されますが、社会活動の意味も広く様々な関係性があります。その中に「社会参加」「社会貢献」という活動があります。

社会参加と社会貢献

人生後半戦になると「社会参加と社会貢献」という言葉が身近に感じるようになってきます。「社会参加」とは広く「その他の人々」と交流することが目的で、参加することに意義があります。「社会貢献」とは営利目的ではなく、社会(その他の人々)のために一方通行で利益・便益を提供することです。



社会参加の方法が変われば社会貢献も変わる


仕事による社会参加

「仕事」は自分以外の誰かのために行動することと考えると、仕事をすることで社会参加を行っていることになります。組織に所属している場合は、組織を通して社会との関係を持っているので、組織に所属しなくなった時点で社会との関係が途切れます。定年後に自分の行き場がないように感じるのはこのためです。

生活による社会参加

日常の「生活」でも社会参加をしています。誰もが行っている社会参加は買物です。自分のために買っているのですが、売っている人にお金を渡すという経済活動を行っています。また通りを歩くだけで、公共の場を通っているのですからこれも社会参加の一部です。ただ一般的に社会参加というと積極的な社会参加を意味しています。

社会参加の形が変わっている

社会参加の方法は時代によって大きく変わっています。今では当たり前の消費税ですが、買物をするたびに支払う消費税は循環して再び社会へと還元されています。他にも新聞を読んでテレビを見てという情報の収集も社会参加のひとつです。消費税やテレビ・ラジオが当たり前になったように、今では新しい社会制度、新しい情報通信が次から次へと登場し、社会参加の形が変わっています。

社会貢献の形も変わっている

社会参加の形が変わっていいるのと同じく、社会貢献の形も変わっています。街頭募金からネット募金へ、無償ボランティアから有償ボランティアへ、営利企業から社会起業やNPOへと変わっています。社会参加と社会貢献は片方だけを変えようと思ってもうまくいきません。人生後半戦の社会参加への方法を変えれば、自ずと社会貢献への考え方も行動も変わります。

新おとな学


人生後半戦の社会貢献は無償ボランティアばかりではない


人生後半戦の社会参加

高齢者の社会参加は「孤独」を紛らわそう、また「孤立」を防ごうという意図が大きいように思えます。人生後半戦の社会参加は、まず「働くこと」です。働く目的がお金のためでも、ボランティアのためでも構いません。このときに注意しなければならないのは「働いてやっている」「働かせてもらっている」という一方通行の考え方にならないことです。

人生後半戦の社会貢献

人生後半戦の社会貢献は、無償のボランティア活動が多くなります。経済的ゆとりと時間的ゆとりがあるからという理由でしょう。また、ボランティア活動も自分の経験を元にした活動が多くなるので、過去の時代や過去のスキルの繰り返しが中心になります。この時に上から目線でのボランティア活動をしても喜ばれるとは限りません。むしろ疎まれることになります。

これからの社会参加と社会貢献

人生後半戦を迎える人、迎えている人は、社会参加や社会貢献のあり方を考え直してみましょう。2011年の大震災の時には多くの人が国内外を問わずに社会貢献を行ったと思います。震災直後の初期は物資や労力が有効でしたが、生活ができるようになると何よりも助かるのが寄付金です。震災に限らず、自分の収入の中から寄付を行うという社会貢献の方法をもっと身近に考えるべきだと思います。

副業ボランティアと社会貢献

2018年1月には実質的に副業が解禁されました。副業を行う目的を副収入と考えることもできますが、社会貢献を目的にしてみてはどうでしょうか。また、社会貢献を行いたい現場の情報を伝えることも大切です。人生後半戦になってお金と時間のゆとりがある人は、もう一度社会貢献の方法を考え直してみる余地はあると思います。




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社会貢献というと、なにか正義感の塊りのような、思ってはいても気恥ずかしい気がする人もいると思います。また、社会貢献という定義に押し潰されて自分の気持ちを納得させるために偽善的・独善的にに振る舞ってしまうことがあります。

社会貢献を考えるのであれば、2つ大切なことがあります。1つは「相手の気持ちになること」、もう1つは「コミュニケーションをとること」です。この2つのことを理解できない人は、誰かに従って行動したほうがよいと思います。口は出さないが手は差し伸べるということです。 

人生後半戦の次は人生最終戦です。つまり要介護になったときには、誰かに助けてもらうことになります。誰かに助けてもらうときも「相手の気持ちになる」「コミュニケーション」を取ることは大切です。持ちつ持たれつ、これが社会貢献の本来の姿ではないでしょうか。





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